■ 宮野真守ら出演「ノブナガ・ザ・フール」最終公演の公式レポ到着

7月20日に有明コロシアムで開催された舞台版「ノブナガ・ザ・フール 第3回公演 act.3 ~最後の晩餐~」のオフィシャルレポートが到着した。


ビジョンクリエイターの河森正治さんが著名なクリエイター陣とともに二次元・三次元の枠を超え、新たなエンターテイメントを創造する多次元プロジェクト“The Fool”。その第1弾作品「ノブナガ・ザ・フール」の舞台プロジェクトがついにファイナル! 第3回公演「act.3~最後の晩餐~」が、7月20日(日)有明コロシアムにて開催された。

LiveVoice(声優)とLiveAct(俳優)がステージ上で同時に演じ、音楽と映像が交錯して新たな世界観を描きだす舞台版「ノブナガ・ザ・フール」。ファイナル公演では、ノブカツ(LiveVoice:島﨑信長/LiveAct:浅倉祐太)、そしてダ・ヴィンチのLiveAct:加藤敦さんが初登場。アニメ版の最終回では、竜と化して「破壊王」となってしまったノブナガが「ユダ」であり、それを止めるミツヒデが「救星王」だった、という衝撃的な結末を迎えたのだが、舞台版ではどんな結末が待っているのか、注目が集まった。

舞台は和太鼓の生演奏から本能寺を彷彿させる燃えさかる炎の中、「人々が自ら立ち、自らの想いで生きる世を作るためにこの手で天地統一を成す」というノブナガと、「そのために『乱』を呼び起こしているのはどうなのか?」とミツヒデが相打ちする場面(=ミツヒデの悪夢)から幕を開けた。

冒頭からノブナガ、カエサルのLiveAct陣による迫力の殺陣が繰り広げられ、LiveVoice/LiveActともに気合いが会場中に漲っていく。そんな緊張感の中にも、ノブカツの初登場時にはアドリブが満載。ノブナガが「ノブナガ(LiveVoice:宮野真守)、ノブナガ(LiveAct:加藤靖久)、ノブナガ(LiveVoice:島﨑信長)、ノブカツ(LiveAct:浅倉祐太)……ややこしいな、お前は!」といった舞台上の出演者イジリや、「無口でサバが好きでフリーしか泳がないって聞いてるぞ?」といった知る人ぞ知るセリフが飛び出し、観客たちは大喜び。


前作で飛び出したヒミコ(LiveVoice:東山奈央/LiveAct:大野未来)vs.ジャンヌ(LiveVoice:日笠陽子/LiveAct:川上愛)による“わらわvs爆乳女”のバトルも激化。それぞれダンサーズを引っ提げてノブナガを誘惑し、観客たちにジャッジを求める場面も。そこにダ・ヴィンチ(LiveVoice:杉田智和/LiveAct:加藤敦)も「私は乳よりも尻かな」などと参戦し、わちゃわちゃとした展開に。「混沌としている。これが世界だ。俺が守ろうとしている世界だ」とノブナガ(LiveVoice:宮野真守/LiveAct:加藤靖久)のアドリブに、観客席からは大きな拍手喝采が飛んだ。

また、颯爽と走り抜ける……はずのハネウマも、有明コロシアムでもやはりチャリ+段ボール製で、頭の部分がすぐに取れてしまうのだが、「言うな、演技しよう。ここからはシリアスな展開だからな。笑いが起きてしまう」とノブナガ。そんな和やかなシーンも、夜の部ではさらにハチャメチャさが増していた。

舞台中盤からはシリアスかつ混戦へと突入。アーサー王の掲げる理想の世界を叶えるにはジャンヌの天啓が必要だと連れ去ろうとするカエサル(LiveVoice:中村悠一/LiveAct:北村諒)に対し、「俺は俺のやり方で滅びの力をぶった斬ってやる」と反発するノブナガ。「このままでは戦になってしまうぞ」と制止するミツヒデ(LiveVoice:櫻井孝宏/LiveAct:志村朋春)を振り切り、ノブナガはついに刀を抜いてしまう。

ノブナガとカエサルの戦いは竜脈を乱し、やがて竜はノブナガを飲み込んで黄泉の国へと閉じ込めてしまう。カエサルに連れられ、ついにアーサー王と対峙したミツヒデ。アーサー王がマントを取ると、前作で命を落としたイチヒメ(LiveVoice:茅原実里/LiveAct:安宅陽子)の姿が……。愕然とするミツヒデに、かつて一緒に見た満開の桜をミツヒデに見せ、ノブナガを討つことを決心させる。

その間、ダ・ヴィンチがアーサー王に操られていく様、正気と狂気の狭間をLiveVoice:杉田智和さんとLiveAct:加藤敦さんが絶妙に表現。黄泉の国に迷い込んだノブナガを救うべく、ヒデヨシ(LiveVoice:梶裕貴/LiveAct:安達勇人)の協力の下、力を出し切ったヒミコ(LiveVoice:東山奈央/LiveAct:大野未来)は、甦ったノブナガの腕の中で力尽きてしまう。「ムコ殿の心願が叶うなら、わらわは満足じゃ」と、「むちゅー」の言葉なき投げキッスをして息絶えるシーンは観客たちの涙を誘った。


大事な人たちを次々亡くしたノブナガは大イクサヨロイ“ザ・フール”で、カエサルとアーサー王が待つ城へと出撃。カエサルも“クオ・ヴァディス”で応戦。演者たちがそれぞれ本音を叫びながら、有明コロシアムという広い会場ならではの迫力と躍動感に満ちた戦闘シーンは圧巻の一言。激闘の末、ノブナガがカエサルの仮面を斬り、正気に戻ったカエサルの「私はただ笑顔が見たかった…。女や子供たちの溢れんばかりの笑顔が見たかった……」のセリフ、それを見届けたあとのノブナガの叫びは、観る者を熱くした。カエサルも自らの理想を貫くために戦った。これも正義だ。

最後には平和を求めるミツヒデが立ちはだかり、ついにノブナガと戦うことになる。互いの正義がぶつかり合い、隙を突いてノブナガを斬りつけたミツヒデ。涙ながらの「私には生涯二人、心を許した者がいる。一人はイチヒメ、そしてもう一人は……ノブ。お前だ。なのにお前は……。あのまま死んでいれば私はお前を……斬らずにすんだものを!」のセリフ、それに対する「ミツ、お前、初めて本音を言ったな……」のノブナガのセリフが胸を熱くさせる。


続けてジャンヌに、天啓に左右されることなく「お前はお前の言葉で言えばいい」と呼びかけたノブナガ。意を決したジャンヌは「この世に救星王などいない! ノブナガは破壊王! だけどその破壊王を愛しています!」と宣言し、聖杯にヒビを入れた。

ダ・ヴィンチ(=アーサー王)を倒し、世界の終末を阻止したノブナガ。己が求めていた「乱、人の熱き生き様」と、ミツヒデの求めた「心からの愛」が合わさった天地統一をヒデヨシに託して2人息絶える。舞台のクライマックスは、冒頭のミツヒデの悪夢が現実となり、さらに現実の歴史と少しリンクするような結末となった。ジャンヌのLiveVoice:日笠陽子さんが涙ながらにエピローグを読み上げる。登場キャストたちがそれぞれ理想と心願を叶えるために戦い、散っていった舞台版「ノブナガ・ザ・フール」。迫る感動と余韻と共に、それぞれの想いや主張は間違っておらず、だからこそ戦わなくてはならない、まさにノブナガの名言のひとつ“是非もなし!”そのものだった。

終演後のカーテンコールではノブナガのLiveVoice:宮野真守さんが「本日は舞台にお越しいただき、誠にありがとうございました。無事オーラスを迎えました。感無量です。この舞台は多次元プロジェクトとしてスタートし、すごくチャレンジのいる、エネルギーのいる公演でした。僕だけでなくもう1人のノブナガ、加藤さんに一言いただきたいと思います!」と挨拶。割れんばかりの拍手で迎えられたノブナガのLiveAct:加藤靖久さんは、「“最後の晩餐”をこんなにたくさんの人に見てもらえて幸せです。LiveActを代表して御礼申し上げます。とても濃い、幸せな8か月となりました。本当に……最高でした!!」と、ファイナル公演で初めて生の声を聞かせた。

それぞれのキャストのコメントからも1つの役を2人で作り上げていった喜び、絆の深さが伝わる。最後は「作品のテーマであり、心の中にあるこの言葉で締めたいと思います」と、観客たちと一緒に「是非もなし!」のセリフで舞台版プロジェクトは幕を閉じた。


キャスト、スタッフが一体となって新たなチャレンジに挑んだ舞台プロジェクト。大きな反響を受け、第2回公演を収録したDVD「多次元プロジェクト『ノブナガ・ザ・フール~乱の恋人から』」が11月19日に、そしてこの第3回公演を収録したDVD「多次元プロジェクト『ノブナガ・ザ・フール~最後の晩餐~』」が12月19日に発売される。何度見ても胸にグッと迫る舞台版の結末は必見! ノブナガの放つ「是非もなし!」に込められたメッセージがきっと伝わるはずだ(取材・文/高橋公子)。

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