ファイナルシーズンに突入し、クライマックスに向けてますます盛り上がりを見せているTVアニメ「暗殺教室」の新ビジュアルが公開された。
第16話「過去の時間」で殺せんせーが語った真実を受け止めると同時に、自分たちの中にある一番大切な気持ちを殺さないために相反する主張をする潮田渚と赤羽業。公開された新ビジュアルでは、対立する覚悟を決めた2人が互いに目を逸らさず向かい合って描かれている。
2人の言葉をきっかけに、意見が真っ二つに分かれてしまった3年E組。クラスが再び一つになるために殺せんせーが出した、まさに「暗殺教室らしい」仲裁案とは……? 殺せんせーの暗殺期限であり、奇しくも椚ヶ丘中学校の卒業式の日である3月13日まで、残された日々を彼らはどのような暗殺を行うのだろうか?
また、殺せんせーが過去を語るにあたり、キーマンとなった殺せんせーと茅野カエデ。その衝撃の対決シーンを熱演した
福山潤さんと
洲崎綾さんとのスペシャル対談インタビューも到着した。殺せんせーとカエデとの絆を演じた2人のそれぞれの想いが語られている。
ずっと隠してきたカエデの正体、そして殺せんせーの過去が明らかになる14話から16話までをご覧になった感想から、まずお聞かせください。
福山潤さん:この3話分のお話ですが、モチベーションがさらに高まっていて、キャストとスタッフの熱量が感じられる回だと思っています。特に、渚とカエデの“あのシーン”は注目して見ていました。ずっと「アニメではどんな表現になるんだろう?」と思っていましたから……。アフレコのときには、キャスト全員が満を持して備えていましたからね。物音をたてないようにしながらみんなうつむいて、お互い空気を読みながら「変な動きするなよ」と……。
洲崎綾さん:そんなことになってたんですか(笑)。私はホッとしたという気持ちが強かったです。私の中でカエデはとても大切な役だと演じながら思っていましたし、特に難しい役だったこともあってずっとプレッシャーを感じていたキャラでもありました。この14話・15話については「ようやく来たか」と思いつつ、いろんな葛藤を感じながら体当たりでアフレコに臨ませてもらいました。原作を読んでカエデの正体を知ってからずっとモヤモヤしていたんですが、やっと胸を張って「みんなの仲間」と言えるようになったのはすごくうれしいですね。戦いが終わった後、「1年間ただの復讐に費やしちゃった」って口にするシーンがあるんですが、そのときカエデの中には「もうここにはいられない」という気持ちがあったんじゃないかなと思って。でも、その後に渚が「全部演技だったなんて言わせないよ」って言ってくれたんです。そのセリフが私はすごく好きなんですけど、みんなが仲間として暖かく迎え入れてくれるということを全身で感じて泣き崩れちゃうカエデが愛おしいというか、良かったねっていう、そんな気持ちになりました。
アフレコのお話がちょっと出ましたので、続いてこの第14話から第16話でどのように演じていったのかをお聞かせください。
洲崎綾さん:姉の仇を討ちたいと思いつつ、ずっと一緒にいたクラスメイトとの絆に揺れたりと、ブレているようにも見えるカエデの気持ちをどう表現していくかというところが難しかったです。福山さんから「ちょっと気持ちを説明しすぎているんじゃないか」といったアドバイスをいただいたり、監督とのディレクションでも「もっと淡々と」といったお話をいただきながら演じさせてもらったんですが、かなり難航しました。実際に演じてみて分かったのは、根っこにある部分を忘れることがなければ、3-Eでの明るく楽しそうなカエデも、正体を表したカエデも、ブレているわけではないんだということでした。それは演じる上ですごく大切なことだったと思っています。そんな大変なアフレコだったので、オンエアでは一旦どんな風になっているんだろうとちょっと緊張したんですが、実際に見てみると、すとんと腑に落ちたような感じで良かったなと思っています。
福山潤さん:殺せんせーのアフレコでのポイントは一人語りでしたね。雪村あぐりや柳沢誇太郎との会話はあるものの、死神のセリフとしてはほとんどが一人で語るシーンの連続だったので。実感としては川澄(綾子)さんと真殿(光昭)さんのお二人に加えて、絵作りや音楽といったものに最初から最後まで助けられつつ演じさせてもらったという感じですね。
お二人ともいつもと違うキャラを演じたわけですが、カエデとあかり、殺せんせーと死神をどう演じ分けていったか、お聞かせください。
洲崎綾さん:カエデは、第1期のころからとにかく明るく楽しいキャラクターで演じさせていただきました。第14話からはそれとは全く違う姿になったので、雪村あかりとしての正体を明かして触手を使って戦っているときは狂気的に、さらに触手を取ってもらった後は「演技やめていいんだ」と言っていたこともあり、やはり演技に差があった方が良いということで、普通の女の子らしさというか、素朴さというか、そういったものを意識して演じました。
福山潤さん:“死神”についてはビジュアルと正体がなかなか掴めないキャラクターなので、自分の中で膨らませて演じています。段階を経てキャラが描かれていくわけでなく、一つの切り取った時間軸のみに登場するということで、人物を掘り下げるというよりも、起こった出来事を伝えることを重視しようと考えました。細かいディティールにこだわるより、それをどこまで感じてもらえるかという方向にシフトした方向で演じていくような感じです。なかなか演じるのは難かしいキャラでしたね。
アフレコ時に印象に残っているエピソードなどありますか?
洲崎綾さん:すごく楽しい現場です。先輩方からアドバイスをいただいたりと、色々な人に助けられたアフレコだと思っています。それから、福山さんの“死神”と、殺せんせーの演技の対比がすごすぎて。「さすが福山さんだ!」と思いながら見ていました。あと、あぐりお姉ちゃんを演じた川澄さんの隣にくっついて座らせてもらったのはうれしかったです(笑)。
福山潤さん:僕も川澄さんとは10年以上一緒にたくさんの仕事をご一緒させていただきてきたんですけど、今回の“死神”とあぐりのように、セリフを掛け合って関係性を深めていくような役同士というのは実は初めてだったんですね。そんなこともあり、すごく楽しかったですし、そこに柳沢役の真殿さんが加わることで、僕のテンションはアフレコの間はずーっと上がっていました(笑)。
今回のエピソードには物語に大きな影響を与えるキャラクターとして、雪村あぐりと柳沢誇太郎という二人のキーマンが登場しました。それぞれの印象などをお聞かせください。
福山潤さん:あぐり・柳沢・死神の3人の関係は、三角関係じゃないという気がしてるんですが、その過去が今までとこれからの展開における殺せんせーとシロの因縁につながっていきます。クライマックスに向けて、そのあたりのお話しも深く描いていくエピソードもありますので、楽しみにしてもらえたらと思います。
洲崎綾さん:あぐりお姉ちゃんについてはいろいろと考えるところがあって、殺せんせーの過去を知ることでお姉ちゃんとの絆はイコールでカエデと殺せんせーとの絆でもあったのかなという気持ちが私の中に芽生えています。その想いはカエデも持っているはずですし、お姉ちゃんが命を賭けて守った先生だからこそ、カエデにとっても守りたい、助けたい大切な相手という気持ちが生まれてくると思うんです。そうした想いも、これから後半に向けてのお話で、どう見えていくことになるのか気になりますね。
福山潤さん:「先生の教師としての師は、雪村先生です」という殺せんせーのセリフがあるんですが、あぐりの遺志を継いで、自分の命が尽きるまでの一年間を生徒たちに捧げて彼らを導いていきたいという気持ちが、殺せんせーにとっては全てなんだと思います。どういう風に子供たちを導くべきなのかという想いが元になり、殺せんせー、そして暗殺教室は生まれたんだと思います。
最後にこれからクライマックスに向けての注目すべき見所などをお聞かせください。
洲崎綾さん:殺せんせーの過去を知った3-Eの生徒全員が、今後、自らの意志でどう決断して、どう殺せんせーと向き合っていくのかがこれから終盤にかけての見所だと思います。助けるのか殺すのか。後半に向けて1話も見逃せない展開が待っていますので、ぜひみなさん放送を楽しみに待っていてくださるとうれしいです。
福山潤さん:第16話の最後に渚くんが「殺せんせーの命を助ける方法を探したい」って言うんですが、そこを皮切りに3-Eの生徒たちはさまざまな場面で決断を迫られることになっていきます。でも、その選択に対して「みんなに任せるよ」といったことを言う生徒は一人もいないんです。それは生徒たち自身の判断を尊重し、自分たちで考え、自分たちで選べという殺せんせーの教えがしっかりと根付いているからだと思います。それはとても重要だなと思いますし、これからの物語に大きな影響を与えていくことになるんだろうなと考えています。物語を知ってる方もそうでない人も、ぜひハラハラしながら見ていただければうれしいです。
「暗殺教室」は、松井優征さんが「週刊少年ジャンプ」で連載されていた漫画が原作。マッハ20の速度と巨大パワーを持ち、来年3月には地球を破壊すると宣言しながらも中学3年生の落ちこぼれクラス「エンドのE組」の担任となった「殺せんせー」と、地球を救うために「殺せんせー」暗殺ミッションが課せられた生徒たち──「暗殺」をキーワードに教師と生徒の本気の1年間が描かれている。
殺せんせー役を
福山潤さん、烏間惟臣役を
杉田智和さん、イリーナ・イェラビッチ役を
伊藤静さん、赤羽業役を
岡本信彦さん、磯貝悠馬役を
逢坂良太さん、岡島大河役を
内藤玲さん、岡野ひなた役を
田中美海さん、奥田愛美役を
矢作紗友里さん、片岡メグ役を
松浦チエさん、茅野カエデ役を
洲崎綾さん、神崎有希子役を
佐藤聡美さん、木村正義役を
川辺俊介さん、倉橋陽菜乃役を
金元寿子さん、潮田渚役を
渕上舞さん、菅谷創介役を
宮下栄治さん、杉野友人役を
山谷祥生さん、竹林孝太郎役を
水島大宙さん、千葉龍之介役を
間島淳司さん、寺坂竜馬役を
木村昴さん、中村莉桜役を
沼倉愛美さん、狭間綺羅々役を
斎藤楓子さん、速水凛香役を
河原木志穂さん、原寿美鈴役を
日野美歩さん、不破優月役を
植田佳奈さん、前原陽斗役を
浅沼晋太郎さん、三村航輝役を
高橋伸也さん、村松拓哉役を
はらさわ晃綺さん、矢田桃花役を
諏訪彩花さん、吉田大成役を
下妻由幸さん、律(自律思考固定砲台)役を
藤田咲さん、堀部糸成役を
緒方恵美さん、浅野学秀役を
宮野真守さんが演じている。
(C)松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会
2016年04月29日 10:11