桜ふみの「ケメコデラックス!(仮)c/w プリップリン体操 TVアニメ「ケメコデラックス!」OP&EDテーマ」レビュー

黒い? いや、いっそ清々しい! 「ケメコデラックス!」

今回紹介させていただくのは読売テレビ他で絶賛放送中のTVアニメ「ケメコデラックス!」のオープニング、エンディング両テーマが収録されたシングル「ケメコデラックス!」です。

「ケメコデラックス!」は、10年前に婚約した美少女のことを思い続ける主人公・小林三平太が、ある朝突然現れたウェディング姿の謎の少女ケメコに「私がお前のヨメだ」と宣言され、以降さまざまなトラブルに巻き込まれていく、というストーリーの「月刊コミック電撃大王」にて連載中の人気コミック。

TVアニメの方は、「ナノボール」と呼ばれる謎の発明品を体内に取り込んでしまった過去を持つ主人公・小林三平太(CV:喜多村英梨)を中心に、ブサイク2頭身のパワードスーツ・ケメコ(CV:斉藤千和)、その中の人・エムエム(CV:戸松遥)、主人公の幼なじみでFカップ美少女の牧原イズミ(CV:高橋美佳子)、その友人で小学生体型の電波少女・早川美咲(CV:釘宮理恵)、謎の捜査官・黒崎リョーコ(CV:白石涼子)、主人公の妹・小林タマ子(CV:後藤麻衣)、その母でメガネっこの小林ふみ子(CV:川澄綾子)といった魅力的な美少女キャラクターが数多く登場する本作を、「ジャングルはいつもハレのちグゥ」「撲殺天使ドクロちゃん」等を代表作に持つ水島努監督が原作そのままに、かつ、その独特な切り口で見事にアニメ化されており、お話そのものや所々にちりばめられたブラックジョークはもちろん、キビキビ動く艶やかなケメコが毎週楽しみで仕方がありません。

よくあるアニメ化による大幅なアレンジをすることなく、そこにさらにアニメならではの「間」や「動き」がすばらしく絶妙に組み込まれているところが、さすが水島監督。得意の小ネタ、風刺ネタも多く仕込まれており、2回、3回と繰り返し見てもおもしろい作品となっております。

そんなTVアニメ「ケメコデラックス!」の主題歌シングルを1曲ずつ、いつものように紹介していきたいと思います。


●女だらけのドゥドゥッピドゥッピドゥ!

1曲目はオープニングテーマ「ケメコデラックス!」。

水島努監督自らが作詞を担当。作・編曲は水島監督作品ではおなじみ高木隆次さんが担当されております。ボーカルは上記で紹介させていただきました女性メインキャラクター7人によるオリジナルユニット、ケメコとデラックス。担当パートに合わせてキャラクターが登場するわかりやすいオープニングアニメーションは、その後に続くハレグゥ的ブラックな演出が「ケメコデラックス!」の持つ方向性をとてもわかりやすく表現できていて、すばらしいコンテだと思います。

曲の方は、昨今のアニメのオープニングテーマとして採用するにはとても珍しいビックバンド調の、非常にスケールの大きいテーマソングになっているのですが、歌詞カードとトラック3に収録されているインストゥルメンタルとにらめっこしていると、これは詞先ですよねぇ・・・と強く感じる1曲。

各所のインタビュー記事やブログを拝見させていただくと、レコーディングもかなり特殊だったようで、合いの手はほとんどアドリブだとか。微妙に原作と関係ありそうな、そうでもないような、すばらしいバランス感覚で選ばれた言葉の羅列による歌詞と、声優さんによるテンションの高さ、管楽器によるにぎやかさのそれぞれがそれぞれの個性を主張しつつ混じり合っているなんともいえない電波ソングに仕上がっています。

2曲目はエンディングテーマ「プリップリン体操」。

こちらも作詞は水島監督、作・編曲は高木隆次さんが担当されています。そしてボーカルはケメコこと斉藤千和さん。作品のアフレコにおいてすでに何度か心が折れた、とおっしゃっていらっしゃる斉藤さんによる渾身の(捨て身の?)ボーカル、魂の叫びがものすごくすばらしい1曲です。

歌詞の方は、水島監督のブログにて、

一番 ジグムントという思想家について、自分が思ったことを書きました。愛情をたっぷりこめました。
二番 ピエールという映画監督について、自分が思ったことを書きました。こちらも愛情をこめました。
三番 ジョージという政治家について、思ったことを書きました。心の底からバカにしています。愛情はべつだんありません。

と紹介されており、このコメントをもって歌詞カードと向き合うと、改めて水島監督のすばらしさを認識させていただくことができます。どうしたらこうなるのでしょう、と聞いてみたくなりますが、きっと毎週クレヨンしんちゃんを見てれば何か生まれてくるのでしょうか。

曲の方はオープニングのビックバンド調とはうってかわり、かなりわかりやすいテクノ調。音色としては好みの部類に入る機械音が随所に使われており、ベースとなるキーボードもドラムパターンもかなり好感触。なんとなく80年代ディスコな雰囲気を併せ持っているところも時流に乗っている感じがしてすごくよいのですが、なんというか、すべて「ボーカルに持っていかれました!」な感じなのでしょう。インストゥルメンタルだけ繰り返し聴いているとぜんぜん違う曲です、ほんと。さすがです、斉藤さん。

エンディングアニメーションの方は、曲に合わせてプリップリン体操を踊るケメコがとてもキュート。ただでさえおもしろい「マーベラス!」にさらにあんな演出を加えるなんて、さすが水島監督です。ロマネ☆ティンコがどうなるのか、いまからとてもとても楽しみです。


●安心できるブラックジョーク、それが「ケメコデラックス!」

公式サイトにて黒歴史確実のエレガントな1曲と言い切ってしまっているすばらしいシングルですが、10月31日付のオリコンデイリーランキングでは28位にランクイン。順調な滑り出しをされています。

公式サイトのグッズ情報に掲載されているマックスファクトリー様のフィギュアが欲しくて欲しくて仕方がありませんが、それはおいておきまして、原作の方は10月25日に第5巻が発売されました。

また、ラジオでは「超A&G+」にて毎週木曜日「キタエリのケメコマニアックス!」が好評放送中。アニメ、フィギュア、コミックス、ラジオとメディアミックスも絶好調の「ケメコデラックス!」、今期開始されたアニメ作品の中でもかなり期待を込めて視聴させていただいている作品です。全力で応援していきたいと思います。

今回はそんなTVアニメ「ケメコデラックス!」の両テーマが収録されたシングル「ケメコデラックス!」を紹介させていただきました。ケメコが大好きなあなたはもちろん、まだ「ケメコデラックス!」に触れていないあなた、ケメコの外見に惑わされてなんとなく敬遠しているあなた、このシングルはかな~~り電波度高い、オススメですよ!


ケメコデラックス!/プリップリン体操
アーティスト ケメコ(斎藤千和)、ケメコとデラックス(斎藤千和×戸松遥×高橋美佳子×釘宮理恵×白石涼子×川澄綾子×後藤麻衣)
発売日2008年10月29日
価格1260円
詳細はこちら



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